当院の矯正治療の
種類について
患者さんの年齢や歯並びの状態、ご希望に合った矯正装置を用意しています。丁寧にお話をお伺いしていきますので、お気軽にご相談ください。
子供の矯正の種類
床矯正装置
レジン製の床部分がある、矯正装置を使った治療法です。6歳〜11歳ぐらいの子供に対して行われています。子供の顎の成長に合わせ、少しずつ歯列の幅を広げることで、永久歯の生えるスペースを作っていきます。
メリット
- 永久歯が生えそろった時、歯を抜く矯正治療を回避することができる
- 装置は自由に着脱できるので、今まで通りに食事や歯磨きが行える
- ワイヤー治療よりも痛みは少ない
デメリット
- ワイヤー矯正と違って、歯並びを細かく調整したり大きく移動したりすることはできない
- 舌の動きが制限されるため、滑舌が悪くなる
- 1日20時間は着けなければならない
急速拡大装置
上顎の幅を広げ、永久歯の生えそろうスペースを作っていく装置です。歯ではなく骨にアプローチしていく方法ですので、後戻りのリスクも少ないとされています。
メリット
- 短期間で歯列の幅が広げられる
- 上顎の骨の成長を促していくため、骨格や歯列のバランスが整えられる
- 混合歯列期(永久歯と乳歯が混ざり合う時期)に治療を始めれば、永久歯の生えそろうスペースが確保できる
- 鼻腔が広がるため口呼吸が改善できる
デメリット
- 金属部分に舌が当たるため、発音が悪くなることがある
- うまく食べ物が咀嚼できないことがある
- 歯磨きしにくくなるため、ご家族による仕上げ磨きが必要になる
- 装着による違和感が大きい
- 鼻や口元にツンとした痛みが起こることもある
ムーシールド
受け口(下の前歯が上の前歯より前に出ている状態)を改善させる装置です。乳歯列期に装着すると顎骨の成長が正常に促されるようになるため、永久歯が綺麗に生え揃いやすくなります。
メリット
- 4~5歳から使用できる
- 費用が安い
- 矯正時の痛みが少ない
- 自由に着脱できるので、食事や歯磨き、人前に出る時に外すことができる
- 矯正期間が比較的短い(通常は1年以内)
デメリット
- 成長により受け口が再発する可能性もある
- 効果の得られる年齢が限られている
- 受け口(反対咬合)にしか効かない
プレオルソ
プレオルソというマウスピース式矯正装置を使う矯正方法です。4歳~9歳の子供を対象としています。歯を直接移動させるものでなく、お口周辺の筋肉を鍛えたり舌を正しい位置へ置かせたりするための矯正装置です。
メリット
- 歯型の採取がないので、すぐに始めることができる
- 指しゃぶりや口呼吸が改善できる
- シリコンでできているため、内頬を傷つけない
- 自由に取り外せるので、今まで通りに歯磨きできる
- 「抜歯を伴った歯列矯正」をする必要がない可能性が上がる
デメリット
- 歯並びを細かく調整できない
- 決められた装着時間・使い方を守らないと効果が得られない
- 装置の違和感によって睡眠不足になる可能性がある
インビザライン・ファースト
透明に近い色をしている、目立ちにくいマウスピース型矯正装置です。
混合歯列期(乳歯と永久歯が混ざり合って生えている時期)である、6~10歳ぐらいの子を対象としています。
メリット
- 透明なので目立たない
- 「マウスピースを定期的に交換するだけ」という、シンプルな方法で矯正できる
- 装置が自由に取り外せるので、歯磨きや食事がしやすく、食事制限する必要がない
- 歯並びを細かくきれいに整えることができる
- 金属製のパーツを使っていないので、歯茎や粘膜に傷がつかない
- 装着時の違和感が少ない
デメリット
- 決められた時間に装着しなければならない
- 1日20時間以上の装着が必須となる
- 歯並びや顎の状態によっては適用されないこともある
大人の矯正の種類
ワイヤー矯正(ブラケット装置)
ワイヤーとブラケットを使い、歯を動かしたい方向に力を入れ、移動させていく矯正方法です。実績豊富な矯正方法ですので、多くの症例で活用されています。
メリット
- 適用範囲が広いので、多くの症例に使用できる
- 歯列全体を整えることができる
- 奥歯も含めた全体の噛み合わせが改善される
デメリット
- 治療期間が長い
- 装置が目立つ
- 食事しにくい
- 歯磨きしにくい
- 調整などで費用がかかる
- 矯正時に痛みを伴うこともある
マウスピース矯正
(インビザライン)
インビザラインは、アメリカにあるアライン・テクノロジー社が開発した、マウスピース型の矯正装置です。1999年にアメリカで販売され始めてから、世界100カ国以上、延べ800万人以上の患者さんに使用されています。
メリット
- 審美性が高い
- 歯型取りをした後、3D画像を見て治療計画をチェックできる
- 食事などの行動に制限がほとんど生じない
- 計画的に、少しずつ歯を動かせる
デメリット
- 歯並びや骨格によっては使用できない
- 歯周病やインプラントがある場合は適用しにくい
- マウスピースの着用を徹底しなくてはいけない
前歯などの部分矯正
ブラケット矯正やマウスピース矯正、インプラントを埋め込む矯正などで、気になる前歯の一部分を治していく方法です。
ワイヤー矯正
ワイヤー装置を取り付けた歯のみ、動かしていきます。装置を取り付ける前歯の本数は、4~6本となります。
メリット
- 治療期間が短く済む
- 全体矯正よりも費用が安い
- 矯正装置をつけている部分が限られているため、痛みや発音への影響が軽減される
デメリット
- 前歯しか矯正しないので、奥歯の噛み合わせが悪い症例には適用できない
- 仕上がりが甘くなりやすい
- 歯を少し削ってスペースを作る場合もある
- 出っ歯になるリスクがある
インビザライン・ライト
インビザライン・ライトとは、やや軽度の歯列不正に対して使用されるマウスピース矯正です。
使用できるマウスピースは14枚までと制限されています。
メリット
- 軽い叢生やすきっ歯、矯正の後戻りなどに適用できる
- 移動可能な歯に制限がない
- 治療期間は3~6ヶ月程度と比較的短い
- 費用が安い
- 通常のインビザラインと同じように目立たない
- 痛みが少ない
- 自由に着脱できるので歯磨きしやすい
デメリット
- アライナーの数に限り(14枚)がある
- 追加アライナーの注文は治療開始日から3年以内まで(通常のインビザライン:5年以内)
- 軽い歯列不正にしか適用できない
- 途中で目標を変更するのが難しい