子供が学校の歯科検診で
指摘された
学校検診で指摘される異常は、「虫歯」だけではありません。「乳歯の生え変わりが遅い」、「歯の本数が足りていない」、「歯並びや噛み合わせに問題がある」場合も「異常あり」と判定されます。どの異常でも、お子さまのお口の健康に悪影響を与えるものです。
学校歯科検診では、多くの子供を一気に診ているため、一人に割ける時間は極めて短く設定されています。そのため異常を指摘された際は、放置せずにきちんと歯科医院で診てもらいましょう。
小学校の歯科検診で行う内容は?
虫歯のある・なし
虫歯の有無をチェックします。
学校によって記録方法は違いますが、乳歯と永久歯に分けて、治療すべき虫歯の本数が記載されていることがほとんどです。
歯茎の腫れや炎症
歯茎が腫れていないかをチェックします。
成人が発症する歯周病や歯槽膿漏にはなりませんが、磨き残しや傷などによって歯肉炎になるケースはあります。
歯並びや噛み合わせの状態
歯並びや噛み合わせ、顎関節に問題がないかを調べます。
「出っ歯」や「下顎前突(下顎が出ている状態)」、「開咬(上下の前歯が噛み合っていない状態)」などのトラブルがないかをチェックします。
生え変わり
乳歯から永久歯へ生え替わっているかどうかをチェックします。
乳歯が抜けるタイミングには個人差がありますが、永久歯が生えるのが遅いと、健診で指摘されます。
また、永久歯が生えているのに、きちんと乳歯が抜け切れていないこともあります。その場合は必ず、歯科医院で診てもらいましょう。
かかりつけの歯医者さんで
「様子を見ましょう」と
言われたけど不安…
お子さまの矯正治療では「様子を見る期間」を設けて新しい治療を行わないことがよくあります。その理由ですが、子供の顎はまだ発達段階にあるからです。
しかし、以下のような症状や癖が見られる場合は、歯並びが乱れる可能性が高くなるので、今のうちから改善させた方が良いでしょう。
お子さまにこのような症状は
ありませんか?
- 鼻炎持ち
- 指しゃぶり
- 口呼吸・舌癖
- 姿勢が悪い
学校検診で歯並びはどれくらい
チェックされてるの?
学校検診は、多くの生徒の歯を短時間で診るため、簡単なスクリーニング(ふるい分けること)検査だと思っておきましょう。また、歯科医院よりも薄暗い体育館や空き教室などで健診を行っているため、歯の間にある初期虫歯が見逃されることもあります。
歯科検診で分かるのは、肉眼で分かる歯並びや歯肉の状態と、虫歯の有無程度です。
少しでも心配がありましたら、歯科医院へ受診することをおすすめいたします。
子供の歯並び矯正を開始する
タイミングは?
矯正治療を始めるタイミングは、現在の歯並び、口周りの筋肉や顎の発達具合、悪癖の有無などによって異なります。
歯並びの矯正はいくつになっても行えますが、歯を抜く矯正治療に頼らずに済むには、以下のタイミングで始めた方が良いでしょう。
- 6歳~8歳
- 永久歯が6本生えた段階
もちろん、上記の時期よりも早めに、ご相談いただくことも可能です。
ただし、骨格に問題がある「受け口」などが見られた場合は、3~4歳頃から治療を開始した方が良いこともあります。
学校検診で大丈夫だった
お子さまも安心せず、
一度歯医者さんへ行くことを
おすすめします
先述したように学校での歯科検診は、あくまでスクリーニング検査に過ぎません。
肉眼では見えない虫歯が見逃されてしまうケースは決して、少なくはありません。見えないところで、虫歯がかなり進行しているケースも多くあります。
また、歯並びにも気を付ける必要があります。一見きれいに見える歯並びでも、実は問題が隠れていることもあるためです。歯科医院でのレントゲン検査では、歯や顎の大きさを調べることができます。
健診で異常を指摘されていなくても、歯科医院で細かく状態をチェックし、予防治療を続けることをおすすめいたします。